毎日磨いてもむし歯ができるのはなぜ?甘い飲み物と唾液の関係|大阪府八尾市の歯医者|谷口歯科クリニック

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毎日磨いてもむし歯ができるのはなぜ?甘い飲み物と唾液の関係

毎日磨いてもむし歯ができるのはなぜ?甘い飲み物と唾液の関係

歯磨きを続けていても、むし歯ができることがあります

在宅勤務の机に置いた加糖のカフェラテを、午前中かけて少しずつ飲む。朝晩の歯磨きは欠かさないのに、奥歯でフロスが引っかかる。そんな方は少なくありません。むし歯は磨く回数だけでなく、糖をとる頻度や唾液の働きとも関わっています。この記事では、むし歯ができる仕組みと、毎日の中で見直しやすい習慣、歯科に相談する目安をまとめました。


この記事の要点まとめ


  • むし歯は歯磨きの回数だけでなく、糖をとる頻度や歯垢、唾液の働きなどが関係します。
  • 甘い飲み物は時間を区切り、合間は水や無糖のお茶に。フロスも使い、奥歯や歯間をケアしましょう。
  • 口の乾きやフロスの引っかかり、白い濁りが続く場合は、歯科で状態を相談できます。

毎日磨いてもむし歯ができる原因は、糖・歯垢・唾液の関係に

毎日磨いてもむし歯ができる原因は、糖・歯垢・唾液の関係に

むし歯は「磨いたかどうか」だけで決まるわけではありません。歯垢の中の菌が糖から作る酸と、唾液が歯を修復する力。この2つの力比べで、進み方が変わってきます。


歯の質・細菌・糖・時間の重なりでむし歯が始まる


むし歯には、歯の質、むし歯の原因となる菌、食べ物に含まれる砂糖が関わります1。また、糖が口の中にある時間も関係します。歯垢(プラーク)は食べかすではなく細菌のかたまりで、糖が入るたびに酸を作ります。


朝晩しっかり磨いていても、日中に糖をとる回数が多ければ、酸が出ている時間は積み重なります。糖入り飲料を多くとる人ほどむし歯が多い傾向があります2。


唾液は酸を和らげ、溶け出した歯の成分を戻す


歯が酸の影響を受ける「脱灰」と、歯の成分が補われる「再石灰化」のバランスが大切です。食後は糖をとり続けず、口の乾きにも気を配りましょう。


一方で、糖入り飲料をとると唾液が酸性に傾きやすくなります3。脱灰が修復を上回る状態が続くと、むし歯へ進みやすくなります。


初期は気づきにくく、歯の内部へ進むこともある


始まりは、表面のエナメル質が白く濁る程度です。痛みはほとんどありません。進むと内側の象牙質、さらに神経へ近づき、しみる・痛むといった症状が出てきます。


初期であれば、再石灰化を助けるケアで経過をみることもあります。ただ、一度あいた穴が元に戻るわけではありません。見た目や痛みだけで進み具合を判断するのは難しい、という点を覚えておいてください。


砂糖入りカフェラテ・口の乾き・奥歯の磨き残しを見直す

見直したいのは、糖をとる回数、口の乾き、磨き残しやすい場所の3つです。全部を一度に変える必要はありません。続けられそうなところから始めてみてください。


甘い飲み物は量だけでなく、口にする回数と時間にも注目


加糖のカフェラテを午前中かけて少しずつ飲むと、口の中に糖が入り続けます。そのぶん、唾液が修復に回れる時間が短くなります。同じ1杯でも、飲み方によって歯にかかる負担は変わります1。


  • 甘い飲み物はごはんやおやつの時間にまとめる
  • 「10時半まで」など、飲む時間を決めておく
  • そのほかの時間は水や砂糖の入っていないお茶にする

ポイント

甘い飲み物は「何杯飲んだか」より「何回、どれだけの時間口にしていたか」を振り返ると、見直す点が見つかりやすくなります。


口の乾きが続くときは、水分だけでなく薬や口呼吸も確認


会話中や起床時にも口が乾く。クッキーのような乾いたものが飲み込みにくい。こうした変化は相談のきっかけになります。ただし、乾いた感じがあるからといって唾液が少ないとは限りません。


こまめに水を飲むことに加えて、飲んでいる薬や口で息をする癖が関係していないかを歯科で確かめられます。薬は自分の判断でやめず、薬を出した医師にもご相談ください。


朝晩の回数より、奥歯と歯の間に歯垢を残さない工夫


奥歯の溝、歯と歯の間、詰め物の周りは歯ブラシの毛先が届きにくい場所です。夜の歯磨きにフロスを加え、すき間が広いところには大きさの合う歯間ブラシを選びましょう。引っかかる場所を力任せにこするのは控え、清掃のしかたは歯科医院で一緒に確かめるのが近道です。


フッ化物配合歯磨き剤は、家族それぞれの年齢に合わせる


フッ化物入りの歯磨き剤は、使う人の年齢に合わせて選びましょう。製品によってフッ化物の濃度や使い方が異なるため、家族で使うものも表示を確かめてください。


お子様の歯磨き剤選びに迷うときは、年齢と使っている製品を歯科で伝えると相談しやすくなります。幼い時期に歯磨き剤などからフッ化物をとりすぎると、永久歯に白い斑点などができる歯のフッ素症につながる可能性があります。


フロスの引っかかりや小さな変化は、痛くなる前に相談を

同じ場所で気になる変化が続くなら、痛みが出る前に相談しましょう。早い段階で状態がわかれば、歯を削る範囲や通院回数を抑えられる場合があります。


同じ場所でフロスが引っかかる原因は、むし歯とは限らない


引っかかる原因は、むし歯のほかに詰め物の段差や欠け、歯石などさまざまです。同じ場所で繰り返す、糸がほつれる、食べ物が詰まりやすくなった。こうした変化は、痛くなくても診てもらう目安になります。


白い濁り・穴・しみる変化と、早めの対応が必要な症状


気になる変化考えたい対応
新しくできた白い濁り診察で確認。初期なら予防中心の管理が検討される
穴・黒い部分・しみる状態が続く状態に応じた処置を相談
強い痛み・歯ぐきの腫れ速やかに歯科へ相談
息苦しさや飲み込みにくさを伴う腫れ緊急の医療相談を

色だけでむし歯と決めることはできません。着色や以前の詰め物が影響している場合もあります。


八尾市で相談するなら、飲む習慣と気になる場所を伝える


歯科へご相談の際は、飲み物の種類と飲む時間帯、口の乾き、服用中の薬、フロスが引っかかる場所をメモしておくと、状態をつかむ手がかりになります。


歯科では、気になることを伝え、どんな検査や治療をするのか、どこまで治療するのかを聞き、納得してから進めることが大切です。拡大鏡などで口の中をみるかどうかは、当院を含め歯科医院によって異なります。医療機関によっては、大きな画面を使って説明することもあります。


治療して終わりではなく、お仕事やご家庭のペースに合わせてケアを続ける方法も、歯科医師と相談するとよいでしょう。


ポイント

フロスの引っかかりは原因がいくつも考えられます。痛みを待たず、飲む習慣と気になる場所を伝えて相談するのが、負担を増やさない近道です。


よくある質問


Q1. むし歯になりやすい人と、なりにくい人がいるのはなぜですか?

A. 歯の質、むし歯菌の量、糖をとる回数、唾液の量や働きは人によって違うためです。甘いものを控えていても、糖入りの飲み物を口にする回数が多いと、酸にさらされる時間は長くなります2。どの要因が大きいかは、口の中を診てみないとわかりません。


Q2. 大人になってもむし歯ができるのはどうしてですか?

A. 仕事中の飲み物の習慣、薬や口呼吸による口の乾き、以前の詰め物の周りに歯垢が残りやすいことなどが重なるためです。年齢とともに歯ぐきが下がり、歯の根元にむし歯(根面う蝕)ができることもあります。


Q3. 痛みがなければ、様子を見ていてもよいですか?

A. 初期のむし歯は痛みが出にくく、痛みの有無だけでは進み具合を判断できません。フロスが同じ場所で引っかかる、白い濁りが増えたといった変化が続くなら、早めに歯科医師にご相談ください。


Q4. 相談や検査の費用はどのくらいかかりますか?

A. 初めて受診するときの費用は、どんな検査を受けるかや、保険で支払う割合などによって変わります。診察に加えてエックス線を撮るかどうかでも異なるため、当院でかかる費用は、受ける予定の検査とあわせてお尋ねください。


参考文献

1. むし歯 | Teeths | 生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット) | 健康日本21アクション支援システム Webサイト. https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth-summaries/h-02.html

2. Valenzuela MJ, Waterhouse B, Aggarwal VR, et al. Effect of sugar-sweetened beverages on oral health: a systematic review and meta-analysis. European Journal of Public Health. 2021. PMID: 32830237 / DOI: 10.1093/eurpub/ckaa147

3. Das P, Bhadauria US, Purohit BM, et al. Impact of sugar-sweetened beverages on salivary parameters: A systematic review & meta-analysis. Evidence-Based Dentistry. 2025. PMID: 40346271 / DOI: 10.1038/s41432-025-01147-2


谷口 善三郎

歯科医師


谷口歯科クリニック

理事長

谷口 善三郎

▶ 監修者プロフィール

経歴
2006年 明海大学 歯学部卒業
2006年 明海大学 歯学部付属明海大学病院臨床研究
2007年 明海大学 臨床研修終了
2007年 埼玉県の一般歯科勤務 埼玉県地域医療に尽力
2008年 槙原歯科浦和インプラントセンターにて勤務
院長・センター長に抜擢
2014年 ハーバード大学インプラントコース修了(アメリカボストン)
2015年 谷口歯科クリニック 開院
2017年 医療法人善心会 谷口歯科クリニックとして医療法人化
2017年 テンプル大学インプラント解剖学コース修了(アメリカ)
2018年 ベルン大学インプラントコース修了(スイス)
2023年 京橋オレンジ歯科クリニック 開院
資格・所属学会
日本口腔インプラント学会
日本臨床歯周病学会
日本補綴歯科学会
MID-g役員
日本歯周病学会
日本矯正歯科学会
デンツプライシロナ(アストラ)インプラント認定医
スタディーグループKZ会主催